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2004/12/22

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EAP(従業員支援プログラム)事業に参入し、同時に、現有社員向けストレス・マネジメント検査の販売を開始。※日本経済新聞(2004年12月22日付)に掲載

2004年12月22日

株式会社アトラクス ヒューマネージ(本社:東京都江東区富岡1-13-6 アトラクスビル6階、以下アトラクス ヒューマネージ)は、従業員のメンタルヘルスケアを支援するEAP(従業員支援プログラム)事業に本格的に参入し、それと同時に、早稲田大学文学部心理学部教室 小杉 正太郎教授の心理学的ストレスモデルに基づく現有社員向けストレス・マネジメント検査『Co-Labo(コラボ)』の販売を2004年12月に開始する。

福利厚生としてのメンタルヘルス管理の時代からリスクマネジメントとしてのE.A.P.の時代へ。

アトラクス ヒューマネージのEAP事業について
EAPは、Employee Assistance Program=従業員支援プログラムの略称であり、1940年代に、米国で誕生した。その目的は、精神的なストレス・不安を抱える社員に対して適切なサポートを行い、職場環境へのより良好な適応を促すことにある。このプログラムは、個人に対する福利厚生の一環にとどまらず、生産性を向上させるという意味で企業にとってもメリットが大きいことが認識されており、米国ではすでに約95%もの企業で導入されていると言われる(フォーチュン上位100社では100%の企業が導入)。

一方、わが国においても、長引く不況や昨今の労働環境の急激な変化が、企業で働く人々に大きな心理的負担を与えている。また、"社内うつ"と称される社内不活性状態に陥った社員の問題もクローズアップされている。実際、厚生労働省の調査でも、企業労働者の約7割が仕事・人間関係に関して悩みやストレスを抱えているという結果が明らかになっており、さらに企業で働く約5%もの人々が心理的なストレスから職場不適応状態に陥っているという調査結果もある。こうした状況を背景に、日本でもEAPに対する関心が急速に高まっている。

日本の産業界でも、従来から福利厚生の一環としてメンタルヘルス管理プログラムが取り入れられてきたが、その内容は、職場不適応状態に陥ってしまった従業員に対する、カウンセリングを中心にした事後的なケアであった。一方アトラクス ヒューマネージのEAPは、ストレス・マネジメント検査『Co-Labo』を全社員を対象に定期的に実施することで、ストレスが原因の職場不適応状態の事前予防に重点が置かれている点が大きな特徴である。企業はこのサービスを利用することで、事後的なフォローではなく、メンタルヘルス関連のリスクを戦略的かつプロアクティブに管理することが可能となる。

また、アトラクス ヒューマネージは、産業医科大学・産業生態科学研究所・精神保健学教授 永田 頌史氏を顧問に迎え、医学的アプローチによる効果的なメンタルヘルス管理支援サービスを提供しうる体制も整えており、小杉教授の心理学的アプローチに加え、従来から実績のある日本の産業医学の知見をも活用した新しいEAPモデルを創出している。

アトラクス ヒューマネージのEAP事業は、個人、組織双方を対象に提供される。

個人に対しては、(1)『Co-Labo』の受検によるストレス状態の"アセスメント機能"、(2)『Co-Labo』の結果のフィードバックに基づく"ストレス・エデュケーション機能"("インテーク面接"と称される予備面接もオプションで実施)、さらに、(3)カウンセリングサービスを中心とした"フォローアップ機能"、そして、(4)カウンセリングなどの結果により、見過ごせないほどの職場不適応状態と診断された場合に、専門機間を紹介する"ナビゲーション機能"の4つの機能を提供する。

一方、組織に対しては、(1)『Co-Labo』の実施後、組織単位での診断結果を提供するアセスメント機能、(2)組織のストレス・マネジメント施策の提案などを行うコンサルティング機能を提供する。

現有社員向けストレス・マネジメント検査『Co-Labo』について
『Co-Labo』は、ストレス心理学で著名な早稲田大学文学部心理学教室 小杉 正太郎教授が4万件を超える豊富なデータをもとに開発した「職場ストレススケール(JSS)」に基づき開発された現有社員向けストレス・マネジメント検査である。「職場ストレススケール(Job Stress Scale=JSS)」とは、職場におけるストレス状態を客観的に測定し、その結果を数値化して提示する心理検査の一種である。

ストレス状態は、ストレスの原因となる事象(ストレッサー)、ストレッサーへの対処方法(コーピング)、さらにストレッサーによって起こる心理的ストレス反応の3つの要素から成り立っている。ストレッサーや、心理的ストレス反応のみを調べる簡単な検査は従来もあったが、『Co-Labo』は、ストレス状態を多角的に分析できる点が大きな特徴となっている。その検査項目は、ストレッサーに対処する方法として個人が習慣化している行動特性であるコーピングやソーシャルサポート、ソーシャルスキル、家族ストレッサー、職務満足感など7尺度にも及び、これだけ多様な尺度でストレス状態を測定し、定量的に知ることができる検査は他に類を見ない。

個人の受検者にとって、『Co-Labo』は、身体の健康状態を知るために定期的に実施される健康診断のように、自らの心の健康(メンタルヘルス)状態を客観的に把握する機会を提供する。テスト結果は、プライバシーを尊重し、各受検者本人のみにフィードバックされる。受検者はその結果を見て、自分が職場でどのような事象をストレッサーとして自覚し、それに対してどのような対処方法を取る傾向があるかなどを、分かりやすい指数及びコメントを通して知ることができる。自らのストレス状態に対する気付きは、ストレス・マネジメント及びメンタルヘルスケアの第一歩であり、社員の職場や仕事に対する満足感や生産性を高めることにつながることが大いに期待できる。

また、『Co-Labo』の結果は、組織向けにも提供される。受検結果の総体を、組織全体、さらには男女別、職種別、職位別、部署別、年代別、採用形態別(新卒採用または中途採用)、部署規模別などの組織内のサブグループごとに集計・分析し、現状の組織環境が、その構成員のストレス状態にどのような影響を与えているかを分析結果報告書として提示する。組織は、診断結果に基づき、社員のストレス・マネジメント支援や活性化のための施策を計画することができる。さらに、その施策を実行した際には、その効果を『Co-Labo』により定量的に測定することができ、その導入効果を的確に把握することができる。

なお『Co-Labo』は、自記式版(マークシート方式)での実施、WEB版での実施、双方に対応しており、自記式版では、100名以下の受検者を対象にした実施については、1名当たりの診断料は3,000円に設定されている(個人、組織に対する結果のフィードバックを含む)。一方、EAP事業に関しては、『Co-Labo』実施前の職場メンタルヘルスのレクチャー、実施後の個人に対するインテーク(予備)面接及びカウンセリングサービス、電話・メール相談サービス、組織に対するコンサルティングなどを、『Co-Labo』の診断料とは別のオプション料金にて提供する。

以上

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